一般企業のコールセンターで働くAさん
看護師として様々な経験を積んだAさん
急性期病院やクリニック、介護保険施設やデイサービスなどで看護師として働いてきたAさんの声を参考に、一般企業のコールセンターの仕事内容について見ていきましょう。看護師として長く働いてきたAさんはコールセンターの経験がなかったため、転職した当初はどのような仕事なのか非常に不安に思っていたそうです。
研修について
企業が運営しているコールセンターなので研修が充実しているのが特徴です。コールセンターは声や言葉で相手の様子を把握しなければならないため、研修では声の質や高さ、大きさやスピード、間の取り方などを中心に学びます。さらに、言葉遣いの訓練や対人コミュニケーションなど実際の電話相談を装填した研修も行われています。
仕事内容
Aさんの仕事は健康保険組合に加入している社員の医療や健康、子育ての相談にのることです。専門的な知識を持つ看護師が対応してくれるとあって多くの人が期待を持って電話をかけてきますが、ヘッドセットを装着しながら対応するため、パソコンで必要事項を入力したり、メモを取ったり、資料を広げたり、と両手を使うことも可能です。また、常にデスクにいるわけではなく、お客様からの相談で分からない内容は資料を探しに席を立ったり、トイレやお茶を飲みに行ったりすることも自由にできます。
電話がない待機の時は医学書を見たり、他のスタッフとコミュニケーションを取ったり、とそれぞれ自由に過ごします。ただし、これはコールセンター仕事に慣れているからできることです。初めのうちは1つひとつの動作を確認しながら進めていくため、座っているだけで時間が過ぎてしまうこともあります。
相談内容
相談内容は健康に対する相談や病院の受診のタイミング、子どもの発熱の対処や育児の悩み、といった季節を問わず年中あるようなもの、インフルエンザのように特定の季節に流行る病気に対する問い合わせ、治療や日常生活の過ごし方について、など多岐に渡っています。相談は電話をかけてくるお客様主体で話が進むため、コールセンターのスタッフには「いつ」「どのような」相談が入るかは予測できません。すぐに答えられるものもあれば電話では役に立たないものもあり、もどかしさを感じることもあるようです。
つい看護師の経験でアドバイスしてしまいそうになりますが、お客様へのアドバイスは「しっかりと検証された情報を元にお客様に伝える」ことが重要です。Aさんは資料などで情報を確認してから責任を持ってお客様に伝えるように心がけているそうです。
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